🐙
8/27『旅人の手記ONLINE3』弊サークルのスペースにお立ち寄り下さり有難うございました。
改めて、頒布機会を設けて下さった主催様に感謝致します。
ゲームの特性上、カップリングがとても多いジャンルなので、取りまとめて配置を考えたり、作品イメージにあった精細なマップの作成など、とても大変なことと思いますが、毎回毎回、趣向を凝らして素敵なイベントを催して下さり、有難うございます。
リアル地元のお祭り&お手伝いしている新店舗オープンとドン被り、且つ、絶賛イヤイヤ期モンスターのワンオペ育児と重なり、滞在わずか15分という限られた時間でスペースを回って、お分けして頂いて、ほぼテロのような脳直メッセージを残して慌てて去る……という忙しなさでありましたが(泣)それでも楽しい時間を過ごせました。
新刊や無配をご注文下さったり、書き込みボードへのメッセージ、とても嬉しかったです。これからの活動の励みにします。
今回、怒涛の新刊ラッシュで無配含めて5冊とグッズ2点が新しい頒布物でしたが、遥かに本人の予想を超えた多くの方に手にとって頂けて、とても嬉しいです。同時に、かなり奇特な内容でもあるので、畏れ多い気もしています。
楽しんで貰えたら嬉しいです。
毎度毎度、同じことを言ってしまいますが、まず読めるものとして仕上がっているかが、とても気になります……この気持ちは多分、創作活動を続けている限りは無くならないんでしょうね。
実はジャンルオンリーでオルプリ本を有償頒布するのは初で、Twitterの即時消費性と受動的に情報が流れてくるのが個人のスタンスに合わないので、ほぼほぼ積極的な交流をしていないため、所謂、玄関マット本を何冊か用意したいなーというのが今回のイベント頒布の目標でした。
複数冊発行するため、全てお求めの方はそれなりの金額がいってしまうので、何か還元出来たら、とノベルティのトートをご用意させていただいた今回ですが、自分が思うよりも多く反応をお寄せいただいて、昼過ぎにセットを完売させてしまったことは申し訳無く思います。
もう少しご用意出来たらよかったのですが……。
本につきましては、一部在庫が少なくなっているものもありますが、引き続き頒布しますので、他の作品も読んでみたいな、という方がいましたら是非、通販をご利用下さい。
以下、1冊1冊、思い入れなどを備忘録を兼ねてメモしておきますので興味のある方は、あとがき代わりにでも読んでやってください。
※内容のネタバレはしませんので、これから手に取る方でも大丈夫です。
・標本的人生
邪悪な玄関マットです。のっけから加害表現という鬼畜な本です。初回プレイ時に抱いたシメオンが庭師になった経緯や目的が謎過ぎたことへのモヤモヤを自分なりに辻褄合わせして、マティアスの手記があまりにもかわいそうだからふたりにもうちょっと仲良し(?)エピソードがあってもいいだろう……ということと、プリムロゼへの執着の根底にあるものと、オルプリ者として3章にオルベリクの存在がいっちょ噛みしていたら楽しいなーという妄想の産物です。でした。
シメオンとマティアスは長い付き合いなので、流石に砕けていてもいいだろうということでマティアスの口調を敢えて変えてしまいましたが、これは人によっては大きなキャラ変で受け入れられないかもしれないという配慮の欠如と、覇者の要素を加味しなかったことについて、読む方が戸惑うかなと気付き、焦って後からデータ頒布でフォローするという形を取らせていただきました。
個人的には、オフィーリアとリアナのようなふたりだといい……という対比構造が趣味で、マティアスはシメオンの私邸にいるときだけは素、というていで書きました。
ちなみに3ページ目の“首”は首筋の誤植ではなく、首を刎ねるだとか寝首をかくだとかの例えとしての首と掛けています。難解ですみません。
度し難い内容なので、ただ書き記しても面白みに欠けるし、長く書いたところでこの二人だし、誰が読むんかいな……という気持ちで、装丁で遊んだろ〜と思い付いたのが、棺桶の形でした。
タイトルの「標本」はプリムロゼを指しますが、同時にシメオンもフィニスの門にそういう生き方で縛られていることに気が付いていない、という意図をそれとなく籠めました。
面付けと構成に苦労しましたが、本を開くと蝶々になるアイデアが降りてきたときは物凄く冷静になれたことを覚えています。
めちゃくちゃ楽しかったです。殆ど捏造ですが。
ヘルゲニシュ周りのことも書けて良かったです。ページの都合でこれ以上厚くなると自家断裁では切れないので、アリアナのエピソードを削ってしまいましたが、またいずれどこかで機会があれば書きたいです。ちなみに、アリアナを生かして娼館で飼い殺していたのも、プリムロゼを貶めるためだと解釈しています。
・is ness
湿度の高い玄関マットです。成人向けにメーターを思い切ったら、大凡、このくらいの内容になります。
タイトルは「存在そのもの」という意味でフィンランドの言葉?だったかな。同名のサウナがあったりします(笑)
サークル名をフィンランドの言葉から名付けたのもサウナ関連の仕事柄……ではあるのですが、響きや意味が素敵なセンテンスが多くて北欧のことばは意外と魅力的なんですよね。
ちなみに英語でも「is○○ness」で○○に入る単語によって、それが強調されるわけですが、○○に入る物事を取っ払ってありのままになる、という意味を含めました。それがそのまま小説の内容とリンクをしています。
シメオンの残した傷について絶対に言及したかったことと、オルベリクは一途故に秘めたる嫉妬が激しそうだなーということと、プリムロゼは踊子なので腰使いがえっちだといいな、という妄想で出来上がった話でした。
正方形デザインの小説を出してみたかったのですが、かなり文字詰め詰めになりました。
性的な描写が多い小説はリズムが大事なので、とにかくプレイ内容を読み進めて没入してもらうことを優先しましたが、息苦しいまでに汁気の多い内容になりましたね……。
折角なので、何か突飛なコンセプトを決めよう、ということで、中世を舞台にラブホえっちを書いたらどうなるかなーというのが裏テーマでもありました。
デザイン周りは、プリムロゼのビジュアルにオルベリクの青で夜を……という感じで、オンデマンドはPPを貼らないと剥げやすくテカりやすいので、光沢紙のキュリアスパールでベースをクリーム色に仕上げ、えっちな桃色の遊び紙をチョイスしました。背割れが心配でしたが、とてもきれいに仕上げて頂いて、お気に入りが増えました。
・ソーダの海は青より碧い
かわいい玄関マット。オレンジ工房さんのサマーメモリーセットが可愛くて突発で出した本です。表紙裏印刷の最後のページが物語のオチとなるパレルゴンです。
既刊の『~ite』でも用いましたが、紙の本にすることで意味がある仕様というのが大好きなので、目一杯遊びました。
お陰で、装丁にも興味を持って下さった方が多くて、とても嬉しかったです。
表紙用紙に選んだシャインフェイスシルバーは今回初めて使いましたが、パールの上品さがここまでハマるとは予想外の嬉しさで、他でも使用してみたいなと思いました。
(ちなみに、オレンジ工房さんのインクはややテカリ強めなので、光沢紙を選ぶと若干抑えられることをお伝えしておきます)
中扉が開くたびにパキパキ言うのが少し気になりますが、それもご愛嬌ということで。
角丸加工も本文インクのなんとも言えない色もかわいくて、本当に装丁もりもりな本です。
……頒布価格が弊サークル相場で100円上がってしまったことだけは申し訳ないです。
フォントはmojimoのサブスクリプションの筑紫アンティークSを使用しました。本当にかわいいフォントです……。
元騎士と元令嬢のふたりなので童話っぽい話を書いてみたいなーという願望がずっとあったので、叶ってよかったなぁという気持ちと、突発故に勢いで突っ走って書いたので、もう少しひとつひとつの描写やエピソードを丁寧に掘り下げて長いお話にしていたら印象も変わるのかなぁという考えもあります。ので、改訂版が出るかもしれませんが、内容が大きく変わることはありません。
Twitterで延々と呟いていましたが、オルベリク=ひいさま、プリムロゼ=人魚姫+お姫様、地元の子=お姫さん(おひいさん)と呼び方を変えています。えっちの最中だけ子どもたちの呼び方に倣って背徳感を高めている、という、気付いた人だけが気付くとより楽しい仕掛けを施しました。
あとは、なんといっても、やはり、人魚姫をモチーフとしたオチですかね。
そして、オルベリクの泳げない設定、美味しいです。もぐもぐ。
・希求/kikyu/keku
私の旅団な玄関マットです。ある意味、一番書きたかった話なので、無事に形にできて良かったです。
幸天さん発案・主催のオルステラ文庫の帯企画に亜種で参加をしています。
表紙のデザインを決めたあとで、企画の存在を知り、成人向けマークが隠れてしまうという事態を避けるために交渉してオリジナル帯で文言をお借りして参加を!という私のわがままに快く承諾して下さり実現したものです(本当に有難うございました!)
帯デザインは当初、トレーシングペーパーにホワイトとモノクロで文字を入れて、空の画像を透かしたものでしたが、足元に青空と雲がくるのが収まり悪く、トレペの帯は破れや折れが発生しやすく管理が大変なため、結局、The文庫本、This isライトノベル!みたいなどストレートなデザインにしました。帯色はプリムロゼの瞳のイメージ色からです。
表紙デザインは二転三転しました。当初、自分のイラストでいこうと決めてはいましたが、過去に「小説はイラスト表紙じゃないほうがいい」とのご意見を頂いたこともあって、レインボーPPに文字だけというシンプルなもので用意したのですが、印刷サンプルを出してみたらR18の文字が光沢で見えにくい問題が発生し、急遽プリムロゼを描き、用紙を変更しました。しかし、そもそもオルベリク視点の本だしなぁ……ということで、背合わせで振り返るオルベリクを後から描き入れることになり、結果的には最初に描いたラフとほぼ同じものになりました(笑)
表紙はこれまた初めて使うミューズキララで、金箔が練り込まれているラフな用紙です。イラストに鑑賞せず、上品で、表紙裏もキラキラしているのがとても素敵で、ついつい傾けて見てしまいますね……自分の絵柄と質感が合うか不安でしたが、プリペラさんのアドバイスのお陰で狙い通りに仕上がりました。
オルベリク主人公固定!という視点から書いた、オルプリの出会いと旅の果ての二本立て。
女神〜の方は前回の旅手記ON2で無配をしたりpixivでも公開をしており、同じくpixivで公開している「夜に滞る」に次いで感想や反響を頂けたお話でしたが、それと対になって完結する、私のオルプリ正史です。
かなりシリアスな内容で、成人向けとあっても、行為は過程として描いているだけなので比較的あっさりめです。
35歳男性の内面描写だけでグイグイ押して書くというのもなかなかに楽しく、オルベリクのクソデカ感情エモ文学とでも言えばいいのか……私がプリムロゼに思う気持ちをオルベリクのキャラクターに寄せて書いたような側面もあります。
あまりに滑らかに筆が進みすぎてサイラスの一人称を間違えてしまい印刷所から届いたデジタルブックを読んでフィニスの門より深く落ち込むという珍事もありましたが、いつもお世話になりまくっている最推しヘビーユーズ印刷所プリペラご担当ナガイ神様により、ご厚意で重版分を一部回して頂けることになったので事なきを得ました。
皆様のお手元にも正しいものが行き渡ってホッとしております。とはいえ、まだ誤植やらなにやらあるのが私なんですよね……何度校正してもミスが見つかるという。常に課題ですね。でも区切りを付けないと永遠に手直しをしてしまうしなぁ。悩ましい。
タイトルはそのまま、希求欲求の希求です。
得たいと願って求めること、の意味ですが、同じ単語に2つ読み方があり、ケクはどうやら仏教用語のようですが、これを利用して、読み方を2つタイトルに含めることによって、ふたりとも思い合っていても、オルベリクの求めることとプリムロゼの求めることが違う、という意味に転じました。
後半の展開は、中村航さんの「100回泣くこと」や、山崎ナオコーラさんの「人のセックスを笑うな」に大いに影響を受けていますね。どちらも何度も何度も読み返す大好きな小説です。興味がありましたら、是非とも。
・おみみのこいびと
性癖つめつめ玄関マット。spankSessionから改題。元々は手隙のときに書いていたポイピク公開作品でしたが、あまりにも気に入ってしまったため、いつかやってみたかった横書き正方形で仕上げてみました。
ただでさえ無配に向かない無配なのに、そのまんま過ぎるタイトルってどうよ?と思い、表紙を作ってからそれに合うようにと浮かんだタイトルを採用しました。
なんと新刊5冊のうち、3冊も自慰表現があるという、見ての通り推しのひとりえっち大好き人間なのですが、妄想自慰×盗み聞き自慰というニッチな作品にも関わらず、思っていたよりはDLして頂けてホッとしました。
頂いたメッセージの「すごくえっちでした」のシンプルな感想に癒やされました。とても嬉しいです(笑)
次回のイベント参加は9/10の二次創作男女オンリー『第4回ラバーズ・コンチェルト』です。
企画のプチアンソロや、イメソンプレイリストにも参加しているので是非、遊びに来て下さい。
新刊はない⋯⋯と思いますが展示ペーパーをご用意出来たらと考えています。
その他、BOOTHや書店委託でも通販を行いますので、興味がありましたら覗いてみて下さいね。
開始したらTwitterや、こちらでもご連絡を致します。
改めて、頒布機会を設けて下さった主催様に感謝致します。
ゲームの特性上、カップリングがとても多いジャンルなので、取りまとめて配置を考えたり、作品イメージにあった精細なマップの作成など、とても大変なことと思いますが、毎回毎回、趣向を凝らして素敵なイベントを催して下さり、有難うございます。
リアル地元のお祭り&お手伝いしている新店舗オープンとドン被り、且つ、絶賛イヤイヤ期モンスターのワンオペ育児と重なり、滞在わずか15分という限られた時間でスペースを回って、お分けして頂いて、ほぼテロのような脳直メッセージを残して慌てて去る……という忙しなさでありましたが(泣)それでも楽しい時間を過ごせました。
新刊や無配をご注文下さったり、書き込みボードへのメッセージ、とても嬉しかったです。これからの活動の励みにします。
今回、怒涛の新刊ラッシュで無配含めて5冊とグッズ2点が新しい頒布物でしたが、遥かに本人の予想を超えた多くの方に手にとって頂けて、とても嬉しいです。同時に、かなり奇特な内容でもあるので、畏れ多い気もしています。
楽しんで貰えたら嬉しいです。
毎度毎度、同じことを言ってしまいますが、まず読めるものとして仕上がっているかが、とても気になります……この気持ちは多分、創作活動を続けている限りは無くならないんでしょうね。
実はジャンルオンリーでオルプリ本を有償頒布するのは初で、Twitterの即時消費性と受動的に情報が流れてくるのが個人のスタンスに合わないので、ほぼほぼ積極的な交流をしていないため、所謂、玄関マット本を何冊か用意したいなーというのが今回のイベント頒布の目標でした。
複数冊発行するため、全てお求めの方はそれなりの金額がいってしまうので、何か還元出来たら、とノベルティのトートをご用意させていただいた今回ですが、自分が思うよりも多く反応をお寄せいただいて、昼過ぎにセットを完売させてしまったことは申し訳無く思います。
もう少しご用意出来たらよかったのですが……。
本につきましては、一部在庫が少なくなっているものもありますが、引き続き頒布しますので、他の作品も読んでみたいな、という方がいましたら是非、通販をご利用下さい。
以下、1冊1冊、思い入れなどを備忘録を兼ねてメモしておきますので興味のある方は、あとがき代わりにでも読んでやってください。
※内容のネタバレはしませんので、これから手に取る方でも大丈夫です。
・標本的人生
邪悪な玄関マットです。のっけから加害表現という鬼畜な本です。初回プレイ時に抱いたシメオンが庭師になった経緯や目的が謎過ぎたことへのモヤモヤを自分なりに辻褄合わせして、マティアスの手記があまりにもかわいそうだからふたりにもうちょっと仲良し(?)エピソードがあってもいいだろう……ということと、プリムロゼへの執着の根底にあるものと、オルプリ者として3章にオルベリクの存在がいっちょ噛みしていたら楽しいなーという妄想の産物です。でした。
シメオンとマティアスは長い付き合いなので、流石に砕けていてもいいだろうということでマティアスの口調を敢えて変えてしまいましたが、これは人によっては大きなキャラ変で受け入れられないかもしれないという配慮の欠如と、覇者の要素を加味しなかったことについて、読む方が戸惑うかなと気付き、焦って後からデータ頒布でフォローするという形を取らせていただきました。
個人的には、オフィーリアとリアナのようなふたりだといい……という対比構造が趣味で、マティアスはシメオンの私邸にいるときだけは素、というていで書きました。
ちなみに3ページ目の“首”は首筋の誤植ではなく、首を刎ねるだとか寝首をかくだとかの例えとしての首と掛けています。難解ですみません。
度し難い内容なので、ただ書き記しても面白みに欠けるし、長く書いたところでこの二人だし、誰が読むんかいな……という気持ちで、装丁で遊んだろ〜と思い付いたのが、棺桶の形でした。
タイトルの「標本」はプリムロゼを指しますが、同時にシメオンもフィニスの門にそういう生き方で縛られていることに気が付いていない、という意図をそれとなく籠めました。
面付けと構成に苦労しましたが、本を開くと蝶々になるアイデアが降りてきたときは物凄く冷静になれたことを覚えています。
めちゃくちゃ楽しかったです。殆ど捏造ですが。
ヘルゲニシュ周りのことも書けて良かったです。ページの都合でこれ以上厚くなると自家断裁では切れないので、アリアナのエピソードを削ってしまいましたが、またいずれどこかで機会があれば書きたいです。ちなみに、アリアナを生かして娼館で飼い殺していたのも、プリムロゼを貶めるためだと解釈しています。
・is ness
湿度の高い玄関マットです。成人向けにメーターを思い切ったら、大凡、このくらいの内容になります。
タイトルは「存在そのもの」という意味でフィンランドの言葉?だったかな。同名のサウナがあったりします(笑)
サークル名をフィンランドの言葉から名付けたのもサウナ関連の仕事柄……ではあるのですが、響きや意味が素敵なセンテンスが多くて北欧のことばは意外と魅力的なんですよね。
ちなみに英語でも「is○○ness」で○○に入る単語によって、それが強調されるわけですが、○○に入る物事を取っ払ってありのままになる、という意味を含めました。それがそのまま小説の内容とリンクをしています。
シメオンの残した傷について絶対に言及したかったことと、オルベリクは一途故に秘めたる嫉妬が激しそうだなーということと、プリムロゼは踊子なので腰使いがえっちだといいな、という妄想で出来上がった話でした。
正方形デザインの小説を出してみたかったのですが、かなり文字詰め詰めになりました。
性的な描写が多い小説はリズムが大事なので、とにかくプレイ内容を読み進めて没入してもらうことを優先しましたが、息苦しいまでに汁気の多い内容になりましたね……。
折角なので、何か突飛なコンセプトを決めよう、ということで、中世を舞台にラブホえっちを書いたらどうなるかなーというのが裏テーマでもありました。
デザイン周りは、プリムロゼのビジュアルにオルベリクの青で夜を……という感じで、オンデマンドはPPを貼らないと剥げやすくテカりやすいので、光沢紙のキュリアスパールでベースをクリーム色に仕上げ、えっちな桃色の遊び紙をチョイスしました。背割れが心配でしたが、とてもきれいに仕上げて頂いて、お気に入りが増えました。
・ソーダの海は青より碧い
かわいい玄関マット。オレンジ工房さんのサマーメモリーセットが可愛くて突発で出した本です。表紙裏印刷の最後のページが物語のオチとなるパレルゴンです。
既刊の『~ite』でも用いましたが、紙の本にすることで意味がある仕様というのが大好きなので、目一杯遊びました。
お陰で、装丁にも興味を持って下さった方が多くて、とても嬉しかったです。
表紙用紙に選んだシャインフェイスシルバーは今回初めて使いましたが、パールの上品さがここまでハマるとは予想外の嬉しさで、他でも使用してみたいなと思いました。
(ちなみに、オレンジ工房さんのインクはややテカリ強めなので、光沢紙を選ぶと若干抑えられることをお伝えしておきます)
中扉が開くたびにパキパキ言うのが少し気になりますが、それもご愛嬌ということで。
角丸加工も本文インクのなんとも言えない色もかわいくて、本当に装丁もりもりな本です。
……頒布価格が弊サークル相場で100円上がってしまったことだけは申し訳ないです。
フォントはmojimoのサブスクリプションの筑紫アンティークSを使用しました。本当にかわいいフォントです……。
元騎士と元令嬢のふたりなので童話っぽい話を書いてみたいなーという願望がずっとあったので、叶ってよかったなぁという気持ちと、突発故に勢いで突っ走って書いたので、もう少しひとつひとつの描写やエピソードを丁寧に掘り下げて長いお話にしていたら印象も変わるのかなぁという考えもあります。ので、改訂版が出るかもしれませんが、内容が大きく変わることはありません。
Twitterで延々と呟いていましたが、オルベリク=ひいさま、プリムロゼ=人魚姫+お姫様、地元の子=お姫さん(おひいさん)と呼び方を変えています。えっちの最中だけ子どもたちの呼び方に倣って背徳感を高めている、という、気付いた人だけが気付くとより楽しい仕掛けを施しました。
あとは、なんといっても、やはり、人魚姫をモチーフとしたオチですかね。
そして、オルベリクの泳げない設定、美味しいです。もぐもぐ。
・希求/kikyu/keku
私の旅団な玄関マットです。ある意味、一番書きたかった話なので、無事に形にできて良かったです。
幸天さん発案・主催のオルステラ文庫の帯企画に亜種で参加をしています。
表紙のデザインを決めたあとで、企画の存在を知り、成人向けマークが隠れてしまうという事態を避けるために交渉してオリジナル帯で文言をお借りして参加を!という私のわがままに快く承諾して下さり実現したものです(本当に有難うございました!)
帯デザインは当初、トレーシングペーパーにホワイトとモノクロで文字を入れて、空の画像を透かしたものでしたが、足元に青空と雲がくるのが収まり悪く、トレペの帯は破れや折れが発生しやすく管理が大変なため、結局、The文庫本、This isライトノベル!みたいなどストレートなデザインにしました。帯色はプリムロゼの瞳のイメージ色からです。
表紙デザインは二転三転しました。当初、自分のイラストでいこうと決めてはいましたが、過去に「小説はイラスト表紙じゃないほうがいい」とのご意見を頂いたこともあって、レインボーPPに文字だけというシンプルなもので用意したのですが、印刷サンプルを出してみたらR18の文字が光沢で見えにくい問題が発生し、急遽プリムロゼを描き、用紙を変更しました。しかし、そもそもオルベリク視点の本だしなぁ……ということで、背合わせで振り返るオルベリクを後から描き入れることになり、結果的には最初に描いたラフとほぼ同じものになりました(笑)
表紙はこれまた初めて使うミューズキララで、金箔が練り込まれているラフな用紙です。イラストに鑑賞せず、上品で、表紙裏もキラキラしているのがとても素敵で、ついつい傾けて見てしまいますね……自分の絵柄と質感が合うか不安でしたが、プリペラさんのアドバイスのお陰で狙い通りに仕上がりました。
オルベリク主人公固定!という視点から書いた、オルプリの出会いと旅の果ての二本立て。
女神〜の方は前回の旅手記ON2で無配をしたりpixivでも公開をしており、同じくpixivで公開している「夜に滞る」に次いで感想や反響を頂けたお話でしたが、それと対になって完結する、私のオルプリ正史です。
かなりシリアスな内容で、成人向けとあっても、行為は過程として描いているだけなので比較的あっさりめです。
35歳男性の内面描写だけでグイグイ押して書くというのもなかなかに楽しく、オルベリクのクソデカ感情エモ文学とでも言えばいいのか……私がプリムロゼに思う気持ちをオルベリクのキャラクターに寄せて書いたような側面もあります。
あまりに滑らかに筆が進みすぎてサイラスの一人称を間違えてしまい印刷所から届いたデジタルブックを読んでフィニスの門より深く落ち込むという珍事もありましたが、いつもお世話になりまくっている最推しヘビーユーズ印刷所プリペラご担当ナガイ神様により、ご厚意で重版分を一部回して頂けることになったので事なきを得ました。
皆様のお手元にも正しいものが行き渡ってホッとしております。とはいえ、まだ誤植やらなにやらあるのが私なんですよね……何度校正してもミスが見つかるという。常に課題ですね。でも区切りを付けないと永遠に手直しをしてしまうしなぁ。悩ましい。
タイトルはそのまま、希求欲求の希求です。
得たいと願って求めること、の意味ですが、同じ単語に2つ読み方があり、ケクはどうやら仏教用語のようですが、これを利用して、読み方を2つタイトルに含めることによって、ふたりとも思い合っていても、オルベリクの求めることとプリムロゼの求めることが違う、という意味に転じました。
後半の展開は、中村航さんの「100回泣くこと」や、山崎ナオコーラさんの「人のセックスを笑うな」に大いに影響を受けていますね。どちらも何度も何度も読み返す大好きな小説です。興味がありましたら、是非とも。
・おみみのこいびと
性癖つめつめ玄関マット。spankSessionから改題。元々は手隙のときに書いていたポイピク公開作品でしたが、あまりにも気に入ってしまったため、いつかやってみたかった横書き正方形で仕上げてみました。
ただでさえ無配に向かない無配なのに、そのまんま過ぎるタイトルってどうよ?と思い、表紙を作ってからそれに合うようにと浮かんだタイトルを採用しました。
なんと新刊5冊のうち、3冊も自慰表現があるという、見ての通り推しのひとりえっち大好き人間なのですが、妄想自慰×盗み聞き自慰というニッチな作品にも関わらず、思っていたよりはDLして頂けてホッとしました。
頂いたメッセージの「すごくえっちでした」のシンプルな感想に癒やされました。とても嬉しいです(笑)
次回のイベント参加は9/10の二次創作男女オンリー『第4回ラバーズ・コンチェルト』です。
企画のプチアンソロや、イメソンプレイリストにも参加しているので是非、遊びに来て下さい。
新刊はない⋯⋯と思いますが展示ペーパーをご用意出来たらと考えています。
その他、BOOTHや書店委託でも通販を行いますので、興味がありましたら覗いてみて下さいね。
開始したらTwitterや、こちらでもご連絡を致します。